VMware 仮想環境における Oracle データベースライセンス (パート 1/3)

Oracle 社のデータベース製品では、データベースとプロセッサの使用ユーザー数に基づく Named User Plus (NUP) ライセンスと、データベースプロセスをサポートするデバイス (サーバー) の物理的構成に基づく Processor ライセンスという 2 種類のライセンスが提供されます。Named User Plus ライセンスは、合計ユーザー数が比較的限られていて特定可能な場合に使用されます (NUP ライセンスとProcessor ライセンスの使い分けについては、ブログ「Oracle’s Magic Ratio」をご覧ください)。Processor ライセンスは、ユーザー数が不明であるか、特定不可能な場合に使用され、インターネットアプリケーションなどのようにユーザー数が膨大で Named User Plus ライセンスのコストが法外となるような場合に適しています。Processor ライセンスは、特に仮想環境で使用する場合などにはいくつかの点に注意する必要があります。VMware 仮想環境においては以下のようなライセンスの影響も考慮しなければなりません。

Oracle
Enterprise Edition 向けの Processor ライセンスは、デバイス内のプロセッサコア数を基準とします。コア数にプロセッサの種類別の係数を掛けた値が、物理サーバーに必要なライセンスの数となります。Oracle
社ではコア係数表を適宜更新し、こちらで公開しています。インテル Xeon
E5620 プロセッサを 2 つ搭載したサーバーを例にとると、各プロセッサのコア数は 4 であるため、コア数 8 にコア係数 0.50
を掛けた値は 4 となり 、つまり必要なライセンス数は 4 と算出されます。Oracle
Database Standard Edition と
Standard Edition One ではプロセッサのソケット数を基に計算され、Standard
Edition は最大容量が 4 ソケットのサーバー、Standard
Edition One は 2 ソケットのサーバーでのみ使用できます。

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Oracle 社ではパーティション分割技術を、ハードパーティショニングとソフトパーティショニングという 2 種類に大別しています。ハードパーティショニングでは、サーバーを Solaris コンテナ、vPar、nPar
などの物理的なセグメントに分割し、各パーティションは物理的に独立し、専用の物理リソース (CPU、メモリなど) が割り当てられた自立型サーバーとして機能します。Oracle 社では、Oracle データベースがインストールされ実行されるハードパーティションのみを対象にライセンスの購入を義務付けており、これらのパーティションに割り当てられたプロセッサだけがライセンス数の計算に含まれます。Oracle 社がサポートしているパーティショニング技術の一覧は、こちらを参照してください。ソフトパーティショニングでは、オペレーティングシステムにより、各パーティションに割り当てられるリソース数が制限されます。AIX Workload Manager、Microsoft
Hyper-V、VMware
ESX などのソリューションはソフトパーティショニングに分類され、Oracle ではライセンシング目的では認めていません。この環境にある 1 つの仮想マシンに Oracle インスタンスをインストールする場合、それをサポートするホスト上の物理プロセッサすべてにライセンスが必要となります。

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上記の例では、仮想マシンがハードパーティションである場合は、必要となる Oracle Processor ライセンス数は次のように計算されます。

2 (仮想コア数) x
0.5 = 1

仮想マシンがソフトパーティション (例:
VMware ESX) の場合は、必要となる Oracle Processor ライセンス数は次のように計算されます。

2 (プロセッサ数) x
4 (
各プロセッサのコア数) x
0.5 (
コア係数) =
4

VMware クラスター

複数の VMware ホストからクラスターを構成することができます。負荷分散および高可用 (HA) 機能では、VMware
ESX クラスターを使用します。負荷分散機能は仮想マシンをホスト間で移動し、各サーバーに割り当てられた負荷を分散してパフォーマンスを向上させる機能であり、高可用性機能はハードウェアの故障時に別の物理サーバーに仮想マシンを移行し、優れた可用性を確保する機能です。VMware VMotion により、稼働中の仮想マシンがホスト間で移動されますが、ダウンタイムがエンドユーザーに認識されることはありません。このシナリオでは、Oracle インスタンスをサポートする仮想マシンを 1 つのサーバーから別のサーバーへいつでも移行できます。クラスター内のいずれかの仮想マシンに Oracle データベースインスタンスがインストールされていると、クラスター内のすべての物理サーバーに搭載されているプロセッサすべてにライセンスが必要です。

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VMware DRS (Distributed
Resource Scheduler) では、VM ホストアフィニティルールにより、クラスター内のホストグループ内における仮想マシングループの配置を制限する制約が設定され、仮想マシンはクラスター内の特定のホスト上でしか実行できず、VMotion により他のホストに移動できなくなります。DRS が Oracle 社により認められるパーティション技術であるかどうかについては、数多くのディスカッションフォーラムやブログで取り上げられており、DRS の使用に際してクラスター全体に
Oracle ライセンスを適用すべきか、DRS ホストアフィニティルールにより Oracle をサポートする仮想マシンにより利用されるホストにのみライセンスを適用すべきか解釈が分かれることがあります。Oracle ライセンスコンサルタントの多くが、後者のケース、つまり、ホストアフィニティルールを通じて利用可能なホストのサブセットにのみライセンスを適用するべきであると考えています。Oracle 社では正式な声明は発表していませんが、パーティショニング技術の使用と Oracle ライセンスへの影響については、Oracle
の営業担当者または License Management Services (LMS) チームに相談することが推奨されます。この推奨事項は、(シングルサーバー構成の) マルチプロセッサシステムにおいて利用可能なプロセッサへの仮想マシンの割り当てを制限する vSphere CPU アフィニティ機能が使用される場合にも該当します。

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オンデマンドのWeb セミナー「
Forrester Research – Oracle
ライセンス管理におけるベストプラクティス」もぜひご覧ください。

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