Microsoft SQL Server ライセンスの概要

Microsoft SQL Server のライセンスは複雑であるため、場合によっては混乱することもあるかもしれません。この記事は、その複雑なライセンスについて簡単に説明することを目的としています。詳細については今後の記事で掘り下げていきます。

現在利用可能な SQL Server 2016 エディション

以前にリリースされた SQL Server 2014 には、次の 4 つの市販エディションがありました。

  • Enterprise エディション – ミッション・クリティカルなアプリケーションおよび大規模データ・ウェアハウジングでの使用に推奨
  • Business Intelligence エディション – 高度な企業向けセルフサービス型ビジネス・インテリジェンス(BI)を搭載
  • Standard エディション – 基本的なデータベース機能、レポート作成機能、分析機能を搭載
  • Developer – SQL Server ソフトウェアのフル機能バージョン。Enterprise エディションのすべての機能を搭載し、「ユーザーごと」のモデルである Developer Tools モデルでライセンス取得

2016 リリースでは、次の 3 つの市販エディションに整理されました。

  • Enterprise エディション
  • Standard エディション
  • Developer

主な違いは、Business Intelligence エディションのライセンスおよび製品機能が Enterprise エディションの一部になったことです。

注:SQL Server Express は Microsoft から無料でダウンロードできますが、サポートされるシステム要件には制限があります。利用可能なエディションおよびサポートされる SQL Server 規模の概要については、こちらをクリックしてください。

SQL Server ライセンスの販売方法

SQL Server 2016 のソフトウェア・ライセンス・オプションに変更はありません(「サーバー + CAL」または「コア・ベース」)。ただし Enterprise エディションは、「コア・ベース」ライセンス・モデルのみです。

表 1:Microsoft SQL Server 2016 のライセンス・オプション

SQL Server – 「コア・ベース」ライセンス

「コア・ベース」ライセンス・オプションでは、ユーザーまたはデバイスが社内外から SQL Server にアクセスできる数に制限がありません。このオプションの主な利点は、SQL Server に直接的または間接的(多重化)にアクセスするユーザーやデバイスの数を特定する必要がないことです。

注:SQL Server を物理環境で実行する場合は、サーバー上のすべての物理コアにライセンスを割り当てる必要があります。物理プロセッサごとに最低 4 コア分のライセンスが必要です。ライセンスは 1 パック 2 個で販売されます。

つまり、いくつのライセンスが必要なのでしょうか?これは以下のように簡単に計算できます。

例 1 – この SQL Server には 2 つのプロセッサがあり、各プロセッサに 6 つのコアがあります。

  1. 各プロセッサのコア数を確認します(各プロセッサのコア数の最小要件は 4 です)
  2. 合計コア数を確認します
  3. 合計コア数は 12 であるため、SQL Server の「コア・ベース」ライセンスが 6 パック(1 パック 2 個)必要です

例 1

「コア・ベース」ライセンス・オプションは次のような場合に適しています。

  • SQL Server が社外向けで、不特定多数のユーザーまたはデバイスがサーバーにアクセスする場合
  • SQL Server Enterprise を導入する場合(Standard エディションは「コア・ベース」ライセンス・オプションをサポートして いません)
  • SQL Server Standard のライセンス・コストがサーバー アクセスに基づいて高すぎる場合

SQL Server – 「サーバー + CAL」ライセンス

SQL Server Standard を「サーバー + CAL」ライセンス・オプションで利用する場合は、SQL Server を実行する任意のオペレーティング・システム環境(OSE)をホストする物理サーバーにライセンスを割り当て、そのサーバーにアクセスするユーザーまたはデバイスごとに SQL サーバー CAL を取得する必要があります。

注:SQL Server ライセンスでは、無制限の SQL インスタンスを OSE(物理または仮想)にデプロイできます。

「サーバー + CAL」ライセンス・オプションは次のような場合に適しています。

  • 小規模な SQL Server を実装しており、別のアプリケーションまたは小規模イントラネットで SQL データベースを使用する場合
  • SQL Server にアクセスするユーザーまたはデバイスの数を特定でき、「サーバー + CAL」モデルが「コア・ベース」モデルよりもコスト効率が高い場合

仮想環境における SQL Server ライセンス

SQL Server を仮想環境にデプロイする場合、仮想マシンごとにライセンスを取得するか、あるいは最大限の仮想化を実現するために SQL Server Enterprise 「コア・ベース」ライセンスおよび Software Assurance(ソフトウェア保守)を物理サーバーに割り当てるかを選択できます。

SQL Server – 仮想環境における「コア・ベース」ライセンス

仮想環境で SQL Server を「コア・ベース」ライセンス・モデルで利用する場合は、次の点を特定する必要があります。

例 2 – この SQL Server には 2 台の仮想マシンがあり、VM1 には 2 つの仮想コア、VM2 には 6 つの仮想コアがあります。

  1. 各仮想マシンの仮想コア数を確認します(仮想マシンごとのコア数の最小要件は 4 です)
  2. 合計仮想コア数を確認します
    • VM1 には仮想コアが 2 つありますが、最小要件である 4 つを満たしていません。したがって、VM1 には 4 コア分のライセンスが必要になります。
    • VM2 には仮想コアが 6 つあります。
  3. 合計仮想コア数は 8 ですが、VM1 では 4 コア分のライセンスが必要なため、合計仮想コア数は 10 となり、SQL Server の「コア・ベース」ライセンスが 5 パック(1 パック 2 個)必要です

例 2

注:仮想環境における SQL Server Enterprise のライセンスには、「コア・ベース」モデルしか選択できません。

SQL Server – 仮想環境における「サーバー + CAL」ライセンス

仮想環境における SQL Server Standard を「サーバー + CAL」ライセンス・モデルで利用する場合は、仮想プロセッサの数にかかわらず、SQL Server を実行する仮想マシンごとにサーバー・ライセンスを取得する必要があります。次の点を特定する必要があります。

例 3 – このサーバーには 2 台の SQL Server 仮想マシン(仮想マシン 1 と仮想マシン 2)があり、2 人のユーザーが SQL Server 仮想マシンにアクセスしています。

  1. SQL Server をデプロイした仮想マシンの数を確認します
    • 仮想マシン 1 と仮想マシン 2 – 2 つのサーバー・ライセンスが必要
  2. SQL Server にアクセスするユーザーの数を確認します
    • 2 人のユーザーが SQL Server にアクセス – 2 つの SQL Server ユーザー CAL が必要

例 3

最適なライセンス・オプションを選択するには

SQL Server Standard では、「コア・ベース」または「サーバー + CAL」のライセンス・オプションを選択できます。最適なオプションを選択するには、(サーバーの役割、アクセス、技術要件などを踏まえたうえで)ソフトウェア販売代理店に相談することをお勧めします。特定の分岐点を超えると「コア・ベース」モデルの方がコスト効率に優れ、管理が簡単になります。

考慮すべきユース・ケース

紹介したとおり、SQL Server では、シナリオやユース・ケースに応じて複数のライセンス・モデルから選択できます。ライセンス・モデルには単純なものもあれば、複雑なものもあります。そして、どれを選択するかによってコストが大きく変わります。そのため、組織内のデータベース管理者と話し合って、SQL Server が各自の企業環境内でどのようにデプロイされているかを十分に理解することが重要です。詳細については今後の記事で掘り下げていく予定ですが、現時点では次の点を考慮してください。

  • SQL Server の役割(社内向けまたは社外向け)
  • データベースにアクセスするユーザーまたはデバイスの数を特定できるか?
  • SQL Server へのアクセスは多重化方式か?
  • SQL Server の有効な Software Assurance およびパッシブなフェイルオーバー・ライセンスはあるか?
  • SQL Server はクラスタ環境の一部としてデプロイされているか?
  • SQL Server のデプロイ先は運用環境か非運用環境か?
  • SQL コンポーネント(SQL Reporting Services など)を SQL なしのスタンドアロンのインストールとしてデプロイしているか?

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