新任ソフトウェア資産管理ご担当者様への手紙

拝啓 ソフトウェア資産管理ご担当者様

お仕事で頭を悩ませていらっしゃるとのこと、ご苦労お察しいたします。同じくソフトウェア資産管理を担当する者として、私も業務の大変さはよく存じ上げております。ベンダーが使うソフトウェアライセンシング用語はさらに複雑になり、彼らが要求するライセンス・コンプライアンスのレベルもますます高くなる一方です。その上、クラウドへの移行も話題になっていることでしょう。クラウドについての課題は色々とありますが、この話題についてはまた別の機会にお話ししたいと思います。

さて、ソフトウェア資産管理に関して、貴社ではどのように対応していらっしゃいますか?

貴社は最近、非常に性能の高いソフトウェア資産管理システムを導入されたということですね。順調な滑り出しです。貴社のライセンス・エンタイトルメントと消費記録の両方を、わかりやすく整理できるようになっているはずです。

あなたは購入記録がきちんと管理されていない状態が長年続いていることが心懸かりのようですが、それでもなお、前任者たちが、貴社でのソフトウェア使用を網羅する十分なライセンス資格を購入しているはずだと思っているのではないでしょうか。

私からのアドバイスとして、まず貴社のライセンス購入記録とエンタイトルメントの記録にギャップがあることを認識しましょう。そして、それを完全に修正するのは無理だということをふまえ、貴社のエンタイトルメントの記録に関し、貴社とベンダーの両者が現状を把握した上で合意することを目下の課題とするのです。早速、貴社のベンダーと連係してベースラインを構築し、ソフトウェア監査への準備を整えましょう。

実行可能な計画の概要をご紹介します:

  1. ソフトウェア・ライセンスの現状に関するレポート作成に備えたスケジュールの構築:
    • まずベンダーに対する補正発注(トゥルーアップ)から始めます。この作業の実施日を最初の目標とし、ライセンスの現状に関するレポートを利用できる状態にしておきましょう。
    • 次に貴社のソフトウェアメンテナンス契約をすべて見直し、メンテナンスの更新日を把握します。メンテナンス更新が補正発注と同時に実施されない場合は、これらの日付も貴社のスケジュールに追加します。
    • さらに、ソフトウェア監査のリスクも考慮する必要があります。最も価値の高いソフトウェア資産と、毎年最も費用がかかるものを把握しておきましょう。ベンダーがタイトな監査スケジュールを組んでいる場合は特に、監査に向けてできるだけ早くこれらの情報を整理することが大切です。
  2. 監査予定日の3ヶ月前 – 各ソフトウェアタイトルに関する貴社の消費および使用状況の確認・修正:
    • 消費の最適化を目指しましょう。つまり、貴社のユーザーが必要なソフトウェアにアクセスできる状態を確保する一方で、不要な場所ではシステムからソフトウェアを削除します。
    • 使用されたアプリケーションが確実に継続的なメンテナンスを受けられるよう、必要に応じてインストールされたソフトウェアのバージョンを更新しましょう。
    • ライセンス消費が実際のソフトウェア使用状況を反映していると確信できるまで、貴社のライセンス消費レポートを作成し直し、未使用ソフトウェア・ライセンスの回収を続けましょう。
  3. 調査対象となるソフトウェアタイトルに関する貴社の購入記録と、その他の基本的なエンタイトルメント記録の統合:
    • 貴社で把握しているソフトウェア・ライセンス・エンタイトルメントを集計し、現在および今後予定されている使用の両方に対応できるかどうかを判断します。
    • 購入したエンタイトルメントの記録がメンテナンスの更新数より少なければ、貴社の記録が不完全であり、メンテナンスの回数が現在のエンタイトルメントを正しく反映しているという認識のもとに交渉を開始することができるでしょう。
    • 購入したエンタイトルメントの記録とメンテナンスの契約数がほぼ一致していれば、何も問題ありません。ベンダーとの交渉も比較的スムーズに進むでしょう。
  4. 更新日の1ヶ月前に有効ライセンスポジション(Effective License Position/ELP)に関するレポートを作成し、貴社のライセンスの状況に関する概要をまとめます。
  5. ライセンス・コンプライアンスの状況に応じて対策を講じます:
    • 貴社がコンプライアンスに準拠していない場合は、少なくとも、貴社の消費を最適化し、監査のために必要となりうる調整の費用を最小限に抑えるために、できる限りの対策が必要となるでしょう。
    • 貴社がコンプライアンスに準拠しており、取得したライセンスの数が超過している状況であれば、貴社は必要以上のライセンス・エンタイトルメントを購入しているはずです。これを受けて、メンテナンス更新回数を減らすように交渉してもいいかもしれません。
  6. この段階で、ベンダーと契約の再交渉や補正発注、または監査を実施できる最善の状態になっているはずです。

貴社のSAMシステムから最大の利益を得るために、チェックリストを作成するのもいい考えです。

ここで、弊社が有効ライセンスポジション(ELP)のレポートを作成する時に、自社のSAMシステムについてチェックする項目をお教えしましょう。

貴社のSAMシステムにおいて:

  1. 貴社のエンタイトルメントを反映した購入注文記録が保管されていることを確認し、これらのエンタイトルメントがSAMレポジトリ上で適切なライセンス記録に計上されているかどうかを点検します。
    • 未処理の購入注文記録を探し、それらをライセンス記録と結びつけて、貴社で把握しているすべてのエンタイトルメントが計上されていることを確認します。
  2. EULAおよびその他の種類の契約に基づき、貴社に付与されているライセンス・エンタイトルメントを反映してライセンス記録を更新します。必要があれば新規作成してください。
    • SAMシステムの中には、購入記録のSKUで特定されているように、システムが認識しているソフトウェア製品の情報からエンタイトルメント設定方法を推奨する機能

3. ライセンスを付与できるソフトウェアに関し、認識されていないインストールのエビデンスを探します。

  • SAMベンダーがアプリケーション認識のルールを追加することで、貴社のシステムがすべてのアプリケーションのインストールを認識し、計上できるようになります。
  • 新しいアプリケーションの記録と、適切なライセンス記録を結びつけます。

4. それぞれのライセンスにおいて、適用免除となる消費、インストールまたは使用をチェックします。

  • 貴社のソフトウェア製品使用権(製品の利用規約)で適用免除とされている、スタンバイや開発システムから発生するライセンス消費はありませんか?

おそらく、貴社の経営陣がソフトウェア資産管理担当者に最も期待することは、何はともあれ簡単に言えば 「異常なし」という状態です。ですから、できるだけ早く問題に対処することが肝心です。上記の提案は完全な解決策ではないかもしれませんが、行動を開始するヒントになるでしょう。

近い将来、貴社のソフトウェア資産管理の成功談を伺えることを楽しみにしております。

敬具

フレクセラ

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